2019年
1月
14日
|
07:00
Europe/Amsterdam

リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンド

ブラックダイヤルを収めたホワイトゴールドケースの新作

リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドがブラックダイヤルをホワイトゴールドケースに包み込み、強烈な印象で登場します。科学的観測に用いられた計器に由来するデザインに、ごく控えめに赤いアクセントを付けました。

リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドは、新生A.ランゲ&ゾーネ初のステップセコンド搭載モデルとして2016年に初披露されて以来、明晰なデザインと洗練された技術で高い評価を受けています。視線を時刻の最小単位である秒に向けるため、大きな秒表示サークルをレギュレーターダイヤルの上部に配しました。その左右下に、小さめの時および分表示サブダイヤルが並んでいます。

A.ランゲ&ゾーネは、2019年ジュネーブ国際高級時計サロン(SIHH)で、ホワイトゴールドケースにブラックのダイヤルを収めた新たなバリエーションを発表します。控えめな配色と対称に配置したサークルは、機能美で知られるバウハウスのデザインコンセプトを彷彿とさせます。黒色のダイヤルに白色の数字が輪郭もくっきりと浮かび上がる様は、レギュレーターダイヤル独特の美しさに新鮮さと力強さを添え、さりげなく点在する赤いアクセントがその印象を増幅します。特に目を引くのは、時分表示サークルが交差する部分の下方にある三角形の窓です。この窓は通常は白色ですが、ゼンマイが完全にほどけてしまう10時間前に赤色に変わり、ゼンマイの巻上げ時期が来たことを教えてくれます。 

文字盤上で時、分、秒の三つの円を交差させる表示方法が初めて採用された時計は、ドレスデンの天文学者であり時計師であったヨハン・ハインリッヒ・ザイフェルト作の有名な1807年製懐中クロノメーターNo. 93でした。歴史上の時計と関わりを持ちつつも、リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドは現代性と機能性を備えた時計です。一面に段差のないブラックダイヤルに、ゴールド無垢の時針と分針、そしてロディウム仕上げのスチール製センターセコンドが際立ちます。明暗のコントラストは、ブラックのアリゲーターベルトとホワイトゴールド製バックルにも見られます。

最高水準の精度と理想的な視認性という点において、リヒャルト・ランゲのファミリーは、A.ランゲ&ゾーネがかつて製作した科学観測用デッキウォッチの伝統を受け継いでいます。「リヒャルト・ランゲ」というファミリー名は、フェルディナント・アドルフ・ランゲの長男への敬意を込めて付けられました。リヒャルト・ランゲはその人生を、最新の科学知識を時計製作に利用できるようにするために捧げました。彼が取得した27件の特許の中には、今なお使用されているヒゲゼンマイ用金属合金があります。彼は、父が発明した1秒ごとに歯切れ良く進む跳秒をさらに改良し、その技術に1877年、ドイツ初の特許が交付されました。

リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドは、21世紀のデッキウォッチのコンセプトを体現する時計です。秒針の動力制御メカニズム、ステップセコンド、ゼロリセット機構を連動させるという無類の技術で、デッキウォッチの決め手となる特性、すなわち高信頼性、高精度、明瞭性を実現しています。自社製キャリバーL094.1では三つの複雑機構が連動し、秒針を1日86,400回、目盛りから次の目盛りへジャンプさせ、さらにゼロリセット機構を作動させるための動力を、最大パワーリザーブ42時間にわたって均等に供給します。

リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドの動力制御メカニズムはルモントワールとして、減り続ける香箱から動力を一定量のエネルギーに変換し、1秒ごとに脱進機に供給します。さらに、ステップセコンドの運針力を与えます。初めてこの複雑機構を搭載した時計は、18世紀末に製作されたものです。クロノグラフの前身でもあるこの時計は、秒単位でタイムを計測するのに使用されました。航海ではナビゲーションを助け、天文学では通過と呼ばれる天文現象を特定するのに使用され、医学では脈拍を計測するのに重宝されました。

リューズを引くと、リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドに搭載された特許技術ゼロリセット機構が偏心錘付きテンプを止めて秒針をクロノグラフのそれと同じように帰零させるため、容易に時刻合わせができます。それには、動力制御メカニズムから輪列へ伝達される動力を一旦遮断する必要があります。これを可能にするのは、この機能のために開発された多層クラッチです。このクラッチは、秒針が次の目盛りへジャンプすると秒針をその位置から動かないように保持します。それと同時に動力の伝達路を遮断して再び開放できるようにします。

390個の部品からなる手巻きムーブメントは、ランゲ最高品質基準に準拠して仕上げられています。洋銀製の受けに素材の表面特性を活かして加工したグラスヒュッテストライプ、ハンドエングレービング入りテンプ受け、8個のビス留め式ゴールドシャトン、時間と労力をかけて磨き上げた表面 ― これらの仕上げ装飾により、リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンドは裏面のムーブメント側でも、古典的な趣のあるランゲウォッチの表情を見せてくれます。

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