2017年
1月
16日
|
08:00
Europe/Amsterdam

ランゲ31

格調高いグレーのダイヤルとホワイトゴールドケースに潜む強大なパワー

今からほぼ10年前、31日間という長大なパワーリザーブを持つ初めての機械式腕時計として登場したランゲ31。その持久力の鍵を握るのは、常に一定の動力を供給する特許技術の動力制御メカニズムです。香箱と脱進機の間に収められたこの精巧なメカニズムは、高精度の要でもあります。A.ランゲ&ゾーネは、2017年ジュネーブ国際高級時計サロン(SIHH)で、装いも新たにホワイトゴールドケースとグレーのダイヤルをまとうランゲ31を発表します。この時計は製作数100本の限定モデルです。

直径45.9ミリのホワイトゴールドケースに控えめな印象のグレーダイヤルを収めたランゲ31は、そのすっきりした外見だけでは、手巻きキャリバーの内に秘めたパワーを感じさせません。大きなパワーリザーブ表示の上端に見える白字の「31」と、ランゲ・アウトサイズデイト表示の下に小さくプリントされた文字列だけが、ゼンマイを完全に巻き上げるとムーブメントが1カ月間休みなく動き続けることをさりげなく伝えてくれます。744時間という長大なパワーリザーブを蓄えることのできる機械式時計の製作は、時計技術への挑戦でした。また、パワーリザーブ持続期間の初日から最終日まで歩度を一定に保つことも、もう一つの難題です。なぜなら、二つの香箱のそれぞれに長さ185センチのゼンマイが入っていますが、巻き上げられた直後の強大なトルクは、パワーリザーブ残量がわずかになると急激に弱まるからです。したがって、歩度を最大限に安定させ、動力を一定に保つために、ルモントワール・スプリング付き動力制御メカニズムが登場します。二つの香箱と脱進機の中間にルモントワール・スプリング(ゼンマイ)を配置することによって、脱進機が10秒ごとに常に一定の動力を受け取り、ひいてはテンプが常に一定の理想的な振り角で振動する仕組みになっています。こうして、パワーリザーブ持続期間の初日から、自動停止メカニズムがムーブメントを止める31日目まで、最高水準の精度で時を刻むことができるのです。

サファイアクリスタルのシースルーバックからは、動力制御メカニズムの動きをつぶさに見ることができます。四番車の軸に固定された三角形のカムが、緻密に作られたアームレバーでこのメカニズムを制御し、10秒ごとにルモントワール・スプリング(ゼンマイ)を巻き上げて動力を供給する様子が、手に取るように分かります。力強いゼンマイを巻き上げるには、専用の鍵を使用します。サファイアクリスタル製の裏蓋には、この鍵を差し込む四角形の鍵穴があります。技術的な特色として、ゼンマイをスムーズに巻き上げるための逆転防止機構と、ゼンマイを巻き上げすぎないようにするためのトルク制限機構もあげることができます。ランゲ31の仕上げ装飾は職人の手作業によるもので、世界中の時計愛好家がA.ランゲ&ゾーネに寄せる期待に応える工芸美を誇ります。

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